1996年01月のまるちめ日記(96.01.01〜96.01.31)

96.01.01(月)
謹賀新年。賀正。迎春。アロアロ。もう90年代も後半です。
さて今年は年賀状印刷をやめ、F-NETに加入して年賀FAXで済まさせていただくことにしていたので、夕方からそのためのFAXの版下作り。版下といっても、バリで取締役のもとみやが買った数字のろうそくを1、9、9、6と立て、それが灯っている写真やビデオを撮るとゆーところからの作業なので、段取りとしてはドロナワチック。マックに取り込み、デザイン完了したのは22:30。ちょっと自宅でFAX電話の人には遅い時間だけど、しょーがない、F-NETの番号にFAX。これで、登録済みの宛先に本当に一斉に送れるのだろか? 10分ほどしたら何人かの方から電話あり、ちゃんと送れてる様子。さらに30分くらいで送信結果リストが送られてきて、やはり50人ほど不達が出てしまったとのことでした。

96.01.02(火)
横浜の中華料理屋均昌閣で、タワシの家族と新年の食事会。弟のフィアンセとは、タワシももとみやも初対面。こちらは年末にバリ帰り、弟たちは昨日ネパール帰り。帰社後タイガーマウンテンでの各種連絡……マックエキスポでタイガーマウンテンCD-ROMが売られるらしくって、そのためのデータやら撮影やらの件……など、こまごました仕事。

96.01.03(水)
昨年末うまくATOKをインストールできなかったPowerBook520cは、新バージョンのATOKにていとも簡単に解決できる事が判明。これだとキー配列の問題もクリアできる。元育児雑誌編集者の関口さんよりTELあり新春雑談。やはりKIDS BOXは、どこから見ても中ザワの作品なのに、あゆ知能開発とか書かれるよなパッケージだと、かえってウソ臭いのではとの事。中ザワの作品としても、子供向き商品としても、かえって逆効果なのではとの専門的立場からのご意見です。年末に送られてきていたトキワヒビキくんと砂原氏ののモンドCDを聴きながら、何カ月もたまった郵便物の整理、日記書き、先見ゼミ予定表づくりなどといった、こまごま仕事。

96.01.04(木)
もとみやの家族をアロアロにお招きし新年のご挨拶&軽く食事会。夕方実家の国立まで車でお送りする途中、夕陽に映える富士山の脇に、何個もUFOとしか思えないような光る点が見える。ベントラ! 帰社後、キーボードマガジン誌の、松前くんのページの「お年玉」イラスト。イラストレーション誌の連載「その後のバカCG」に着手。

96.01.05(金)
(以下、タイガーマウンテンにタワシが書いたものからペースト)
見た?今日の朝日新聞朝刊。
国際的研究機関が「反水素原子」の合成にナントカnano何秒だかだけ成功し、これで「反物質」研究が一層進み、反物質だけでできている「反世界」の研究も進むだろうなどという記事。しかし研究のためには「反物質をもっと長い時間、真空の中にいれとかなければならない」とか、日本でも「反素粒子を含むヘリウム原子」を誰だかが作るのに成功してるとか。
……松澤宥をはじめ、電波系の人達の反応が今から大変楽しみです。こんな面白い記事は最近あまりなかった。(ペースト終わり)
たしか反水素原子は、ナントカnano何秒だかだけ存在し、その後「消滅」した、などとゆー言い回しも新聞にあったと記憶しているが、ここ数年タワシがハマリきっている日本概念芸術の極北と言われる松澤宥先生の「量子芸術」において、最重要といってもいい概念は「消滅」であるため、とにかくワクワクする記事です。
つかの出社初日。渋谷で眼科。
96.01.06(土)
一昨日からずーっとイラストレーション誌の連載「その後のバカCG」原稿書きをやっている。今回の第9章「テクノ論とバカCG」は、文字量を少な目にとの編集者の意向もあり、またこの連載をもうちょっと読みやすく面白いものにしたいというロビナビーチでの反省もあるので、本文の文章量はうんと少なくし、そのかわり書きたいことはみな(注)にして書くことにする。そしたらこのテーマでは書きたいことだらけなので、うんと(注)が多くなりそうな様子。ATOKに、「ち」で「(注)」と出るよう辞書登録したら、これは便利。バッハに始まる往年のテクノポップを聴きながら朝方まで仕事(テクノはバッハの昔から始まるというのがかねてからのタワシの主張)。

96.01.07(日)
図書館に寄ってから、佐賀町エキジビットスペースと同じ倉庫ビルにある佐谷周吾美術室にて、中原浩大展オープニング。アナグラムで作ったという「Oide Moukizur」というタイトルの展覧会で、タニシを使った作品や、自動書記的なパラパラアニメーション等。実は中原氏とは初対面なのです。久々のキキちゃんや、今BT編集長の真壁さんともいろいろ話す。その他の現美関係者にも大勢、久々に会う。そーいえば現美のパーチーって最近無沙汰でした。佐谷周吾美術室は本展で閉廊し、同スペースはSCAIから独立した小山氏が運営する事になるとのこと。小山氏夫妻とはもしかしたら昨年末バリで会えたかもしれなかったのに、タワシが出発時あまりに急いでて、小山氏からのFAXを持って出るのを忘れてしまってバリでは会えずじまいだったのだ。佐賀町からの帰り道は行きと違って渋滞。本当は明朝までに中原浩大展のレビューを書き上げて「太陽」誌に入稿しなければいけないのだが、「その後のバカCG」の締切はもっと切羽詰まってるので、結局テクノ論書いてて徹夜。
なお本日夕方、岡本太郎先生が死去された。享年84歳。ちょうど死の時刻頃、日本中で飛ぶ隕石が観察され、さすが爆発系のお方と噂。

96.01.08(月)
タワシは昨日の続きの不眠のまま、月曜の朝の会議に始まり、つかのも大岡もそろって、アロアロも今年もよろしく。あけおめ&ことよろ。「その後のバカCG」原稿版下はやっと夕方近くに出来上がり、編集部にFAX。夜はタイガーマウンテンのマックエキスポの関係で、アロアロの全員で撮影されるため麻布スタジオまで出かける。池松も前田も一緒。「アロアロインターナショナル・コテッジ」のための全員での撮影後、各サブコテッジのQTムーヴィー用撮影では、タワシは顔面に黒油性マジックでライヴペイントをしてみる。髪がひどく伸び放題で、徹夜明けの疲れ顔の時は、こーやってギャグにでも落とすってわけ。しかしギャグとゆーよりはかなり気合いの入った顔面マジックとなり、テトラさんや秋田さんもいた会場が、一瞬しんと静まり返った。撮影終了後、そのまま外に出ていくのを式田氏が本気で心配してくれたが、マジックを落とす術もないのでその顔のまま、一緒に撮影したROBINさんもまじえて、みなで広尾の「世界のラーメン」屋に入ってみる。帰社後はまた朝方までかかって、「その後のバカCG」の版下ナオシ。夕方に送ったFAXでは、3・4ページ目の見開きをすべて細かい字の(注)だけで埋め尽くしており、イラスト1点すら入れてなかったので、担当の吉田さんに「すごい人だなぁ〜も〜、やられました」と驚愕されてしまっていたのでした。こちらももともと「ダメかな?」と気にしつつのFAXだったのだけれど、スミマセン(^^;)>吉田さま。それなのにいつもとても内容を気に入ってくださっていて、今日も帰社すると「3・4ページ目も読んでみたらとても面白かったです」とのFAXが入っている。図版を付け足し、段組みも変え、文章も整理したりして再入稿。

96.01.09(火)
あまり寝てない状況が続くが、シュールレアリスムって観点からの中原浩大展レビューを夕方に書き終え、「太陽」誌に入稿。その後懸案だった、年賀FAXの不達だった人や、年賀状の返事の必要な人をリストアップ。結局このように賀状を作らなければならないなら、F-NETで賀状ってのも考えものかもしれないです。個人宛に書込もできないし、また大体、TEL兼FAXの家庭も多いことを考えると、FAXって郵便よりは失礼かもしんないし……。今まで聴き方のわからなかったマーラーを、今回図書館で借りたCDで初めて面白いと思う(ブレーズ指揮の交響曲第6番)。ジャストモアイ誌の「CD-ROMレイヴショー」イラスト。

96.01.10(水)
朝ジャストモアイ誌の担当氏がイラストの受け取りに来られて、「思い切って髪を切りましたね」と話しかけたところ、彼女が昔のロングからショートに髪が短くなったのはこれで2段階目なのだが、1段階目の、おかっぱにしてた時の事は中ザワさん、あまり覚えてないようですね、前々回の中ザワさんのイラストに登場した私の髪は長かったですよ、などと、思わぬ逆襲を受ける。し、しまった(^^;) そういえばそうだったかもしれなくってスイマセン。午後、日経アントロポス誌の取材。サイドビジネスの取材で、アロアロ商品部のことかと思ってたら、いかにしてタワシが医者からイラストレーターになったかって話に終始。と思ったらその担当氏も実はイラストをお描きになるとゆーことで、ペインターの使い勝手などだべる。夜には朝日パソコン誌の連載イラスト。

96.01.11(木)
CD-ROM Fan誌掲載用の昨年12月のまるちめ日記を、絵も一緒にして入稿。眼科後、伸びきった髪をやっと切る。いつものまことちゃんカット。

96.01.12(金)
眼科後スリースカンパニー、ART WAD'Sの事務所行き、領収書を渡したり、ポストカードを納品したり。なんと数年来御世話になっていたWAD'Sのチーフこと秋山さんと、勢登さんはやめてしまうとの事。いろいろ事情はあったようで、まあ画廊が無くなったのだから無理もないかもしれないけど、ザンネンですね。

96.01.13(土)
新聞の訃報欄を見ると、村上隆氏が紙破りパフォーマンスを再現した、あの「具体」の村上三郎氏も死去。太郎、三郎と続くけど、ハイレッドセンターの高松先生には長生きしてほしいものです。
日経クリック誌の松尾貴史氏のページに登場することになったため、キッズボックスを持って渋谷の東武ホテルへ。キッズボックスの43個のイヴェントを、全部ワーッと遊び、それだけで十分時間がたってしまう。キッズボックスって、みんなそれぞれ遊び方が違うので面白い。ゲームと違って素のままのオモチャなので、こちらも思い付かなかった遊び方がいろいろあるようで、松尾氏は「回転お絵かき」でバベルの塔を描いてました。松尾氏といえばだいぶ以前の美術手帖誌で、「シミュレーショニズム」と題する文章中でかつての「朝までナメてれば」を取り上げさせていただいたことなどあり、シミュレーショニズム理論とタワシの中では関連したりしてるのだけど、後からFAXする事にしたくらいで、あまりキッズボックス以外の話はせず。帰社すると高校卒業以来というもとみやの高校時代の友達が数人遊びに来てて、一緒に夕食&ノミ。

96.01.14(日)
アロアロにて「しんねんカルタ大会」。一昨年にもやった「正月の百人一首」を、是非今年もということで。13:00過ぎから早目に来た人でQ-PIC(注)の画像整理&鑑賞会を始め、15:00過ぎよりぼちぼち百人一首や、一部トランプに移行。夕方には急に人が増えだし、昔仕事を手伝ってもらっていた小貫君や、詩人の中島氏等、中には懐かしい顔ぶれも。中島氏は「彼女の字は決してうまくない それもまたよい」というような詩をお書きになる方。百人一首は着物姿でごとーちゃくさまのキノトリ氏と、ROBIN氏が強し。東京工作クラブもそろい、彼女らお得意の「諺しりとり」「四文字熟語しりとり」なども、随分久々にやる。田島夫妻や三重野ちゃん、松本弦人氏は夜遅く到着し、モノポリー等もして、朝までダベル組もいて、まー新年会で、今年もよろしくって事で。
(注)Q-PIC……92年から始めたJAT(弊社刊行のフロッピーアートマガジン「JAPAN ART TODAY」)編集に多大な威力を発揮してくれたアナログビデオスチールカメラ。2インチのフロッピーディスクに50枚静止画像を撮りためることができる。必要なショットをマックに落とした後でも、もとがアナログなのでどうもオリジナルフロッピーを潰す気になれない。畢竟、当時撮ってた貴重な現代美術シーンが、そのままどんどんフロッピーに未整理のままたまっていくこととなる。それをいつか整理&鑑賞会をしたいと思っていたのだが、こんな短時間では全然終わらずでした。ちなみにQuickTakeやQV10という真のデジカメが出る前は、われわれうちでは間違いと知りつつQ-PICをデジカメと呼んで愛用。今でもQ-PICを使ってて、QV10とか持ってないままです。……かつて「デジカメがほしいっ」というコーナーを、ずいぶん昔のガロ誌のタワシの連載ページ内でやってて、その後Q-PIC買って満足しちゃったままなのだ〜。

96.01.15(月)
成人の日。昨日の掃除・片付け。たまった日記書き。昨年末からやり残していて懸案だった、今秋オープンの名古屋青少年センター用にタワシが制作することになっている装置「カンタンアブストラクト」の、具体的仕様の計画。名称を「抽象怪獣ディペイズマン」に変えてもらおうかしら?

96.01.16(火)
「抽象怪獣ディペイズマン」の仕様その他を計画し終わり、昼には中間業者の設計工場さんにFAX。午後には、これも昨年末からやり残していて懸案だった、キッズボックスとデジタルねんどの契約内容に対する、中ザワ側からの案作り。その作業の真っ最中に、アスクさんより電話あり、こちらの希望を伝える。ちょっと昨年まではボーッとしてたけど、やはりきちんと主張すべきものは主張していこう。ボランティアじゃないんだし。

96.01.17(水)
ここ数日暖かい。こーゆーのを小春日和と、言わない。と思ってたら、また昼より寒くなった。今日で阪神大震災から一年。時事ネタとしては住専問題など見てると、税金払わない党でも作ってやるかって思いたくなる。「鳩よ!」誌イラスト。ヘアビデオのパッケージを少々手直し。夜Niftyに入ると、MMA企画部の福島氏よりセミナーの件でメールが来てて、内容等に関してとても気を使っていただいた様子で、ありがとうございます>福島さん。シンプルさんの作り上げた、まだ全然途中段階の「デジねん」α版がアスクより届き、やってみたら、チョーおもろいっ! 実際「マヨネーズチューブ感覚の3Dソフト」って、頭の中ではいくらでもシミュレーションしてみていたのだけど、実際手を動かして、目の前でリアルタイムに作れるとなると、そのまったく新しい感覚が本当にスゴイってことに改めて実感させられる。たんにマックペイントの3次元版でしかないという風に今までタワシの中では認識されていたのだけど、決定的な違いはマックペイントの場合は現実のキャンバスをデジタルに置き換えた程度でしかないのだが、このデジねんでは無重力空間でない限り、決して現実には体験できない感覚だという事。いや、無重力空間でもこうはならないか……などなどという理論すらも不用にしてしまう面白さがすでにあって、創作意欲もおおいに刺激される。幸か不幸かまだセーブ機能が使えないので、ハマって作品を作りこんじゃったりせずに済む。早速、感激のFAXをシンプルさんとアスクさんとに送る。

96.01.18(木)
早速つかのにもデジねんα版を触ってみさせると、予想以上に「いじってるだけで面白い」ようで、喜ばれる。スライスモードは「プラスティネーションですね」と、もとみやと同じ事を言う。「パラパラまんが」とも言われて、説明しなくてもこのα版の段階で、こちらの意図したことは理解されるようだ。つかのともとみやは流通の関係ならびに買い出しのため、秋葉原に出かける。タワシは眼科後、久々に吉祥寺の双ギャラリーにお邪魔して、村上隆氏が安井賞受賞との噂をキャッチ。

96.01.19(金)
渋谷で眼科後、とても寒いと思っていたらみぞれ模様となる。高校の同級生の内嶋弁護士の紹介の紹介で、枝先生を紹介される。タワシの使っているPowerMac6100/60AVから2台モニタをつなげてカンタンアブストラクトの作業をしたいのだが、そのためにはAudio Vision用モニタポートと、普通の15pinのモニタケーブルを、つなげるアダプタが必要である。ところが秋葉原で昨日それが見つからなかったというので、アップルに問い合わせたところ、製造中止で販売も完了とのこと。ほんの一年半前に買った機種なのに、なんて骨体!

96.01.20(土)
雪。この週末でシジジーズのアニメーションを作ろうと思い、その前にタイガーマウンテンのメンテを済ませ、さらにマックの上にたまった、膨大な量の得体の知れないフロッピーとMOディスクの整理を始めてしまったら、これが大変、結局夜中まで片付けだけに時間をとられてしまった。

96.01.21(日)
少々古本を持って古本屋に売りに行き、図書館でCD等を借り(アイヴスの交響曲第4番がこんなにいいとは思わなかった)、ジャストモアイ誌CD-ROMレビューの仕事が明日までなのを思い出して今回のお題「Hair Change 2.0」に着手。美容用の髪型シミュレーションソフト。タワシのいつもパブリ用に使ってる自分の写真を外部入力してみたら、こんなに面白い事態はないってほど、その説得力ある気持ち悪さに感激。楽しくて30点以上スクリーンショットを撮る。久々にレビュー対象としては大変食指をそそるCD-ROMです。ソフト自体がとってもいいってわけではないんだけど。

96.01.22(月)
アロアロのまん前にあったコンビニ「すえひろ」が昨年末無くなったので、大岡にアロアロの地図を、「すえひろ」無しへとバージョンアップしてもらう。夕方から今年初のアロアロ商品会議。Plastination CD-ROMの納品関連の話題等。大岡とつかのの名刺づくりに便乗して、タワシもアロアロ代表のではなく、個人用にマルチメディア・アーティストの肩書きの名刺を作ることにする。マルチメディアという語はいつになったら恥ずかしくなくなるのだろう。じきに、恥ずかしくもなんともなくなる言葉だとフんでるのだが。終日「Hair Change 2.0」のレビュー書き。

96.01.23(火)
昨日終える予定だったCD-ROMレビューを文もイラストもやっと仕上げ、朝日パソコン誌のイラスト、V-JUMP誌のイラスト、たまった日記書きも終える。14日に録画しておいた岡本太郎の日曜美術館を見たところ、タワシが高校生の時に見て感銘を受けた番組の再放送だった。しかしタワシが当時一番感激した記憶のある、岡本太郎の奇ッ怪な鐘を変な演奏家がごんごん叩いてすげぇ変な音の鳴り響く場面と、岡本太郎自身がショパンの英雄ポロネーズを、ヘタクソながらもとても力強く弾く場面とがカットされてしまっている。昨日今日と録画した教育テレビでやってた日本画の番組も、日本画の問題を洗いざらいにしていてとても重要。マルチメディア・アートなんか言う前に、ほんとは日本画と洋画の問題をはじめ、ヒロ・ヤマガタの問題とか、イラストレーションの問題だとか、色々考えてクリアしなければならない課題が、実は山ほどあるはずなのだ。

96.01.24(水)
朝NTTの人が128Kの専用線の工事に来る。印種エキスポの関係で、個人としてモニタを務めることになったためだ。それに伴って年末にIBMのマシンが送られてきており、マックじゃないのでどーしよーかと思ってたけど、CD-ROM Fan編集部からお借りして2階に置いていたいたTOWNSマシンをお返しし、そのスペースに一応引き取ることにした。電話線工事ではエキスポ事務局の対応が悪く、大家さんまでおおいに騒がせてしまったけど、これでとりあえず落着であとはつなげるだけ。しかし、わざわざIBMを使う気なんて毛頭無い。その後終日シジジーズのスモウ・フロッピーに入れるアニメ作り。ほとんど最初の段階までしかできず。しかしそれにしても、シジジーズの曲は同じ曲の中の同じフレーズにしてもいろいろピッチが変えてあったりしてて、ほんと、手が込んでる。11拍子とか変拍子とかもやたら多くて、ムーヴィーへのフレーム割り計算も、嬉しい大変さ。なお同アニメ作品は、マックエキスポで発売されるCD-ROM Fan誌の特製CD-ROMにも収録される予定なのです。

96.01.25(木)
シジジー・アニメを作ってるとCD-ROM Fan誌特製CD-ROMの、ぎりぎり最終締切と言われてる月曜日までかかりっきりになってしまいそうなので、特製CD-ROM用にこれも入れてくれと担当の寺谷氏に言われている「まるちめ日記」に即したデータも作り始める。といってもアイディアはとても簡単なもので、連載開始の95年10月から先月12月までの日記につけたイラスト3点と、3カ月分のテキストをずたずたにシェーク・リミックスしたものとを、ディレクターでオーサリングするだけ。……と、単純に考えたが、このテキスト・リミックス作業が意外と大変、かつ思ってた以上にちょー面白い。なにしろ毎回15000字くらいあって寺谷氏を苦悩させている文字量だけに、ずたずたリミックスといっても仕事量は膨大なのだ。午後は枝先生を初めて訪ね、吉祥寺バイト中も引き続きぱわぶくにてシェーク・リミックス作業。このリミックス・テキストって、タワシの書いたものの中でも、はじめて作品と呼べるような文章かもしれない。何かを解説したり、事実を記述するためでなく、文章自体が目的となっている。……と、単純に考えたが、このテキスト・リミックス作業が意外とぱわぶくにてシェーク・リミックス作業。午後は枝先生をこの記述するためでなく、文章自体がリミックス・テキストって、何かを解説したり、文章かもしれない。大変、かつ思ってた以上に苦悩させている文字量だけに、ちょー面白い。なにしろ毎回15000字くらいあって寺谷氏を膨大なのだ。ずたずたリミックスといっても仕事量はタワシの書いたものの中でも、はじめて作品と呼べるような初めて訪ね、吉祥寺バイト中も引き続き事実を目的となっている。

96.01.26(金)
最近チョサム。眼科の後シンプルシステムズにて今年初のデジねんの打ち合わせ。タワシが昨年末作ったマックペイントライクのツールデザインは、アスクさんにさんざん不評だったようで、アスクさんの用意した文面には5回も6回もツールのデザインがよくない意味の事が書かれている。今日の打ち合わせではDXF形式とデータのやり取りをさせるかどうかという話や、広告に載せるキャッチコピーの確認から始まって、実に重要な話に発展。それは、もうこのデジねんを決して表向きには3Dソフトとは言わないという事だ。もともとあまたの3Dソフトとはまったく違う発想の産物だし、だいたいタワシは「アンチ・巷の3Dソフト」というつもりでこのデジねんを思い付いたのだから、よく考えてみれば決して3Dとは呼んではいけないものなのだ。もっとずっと自信を持っていい、1ジャンルをなすソフトのはず……しかしそのように「3Dではない」と主張し、DXF形式とのやりとりも不用だと主張したのは主にシンプル田中氏、アスク中村氏とタワシであり、本田氏は折角なので3Dと呼びたい様子、また飯嶋氏はDXFへの未練がありそうで、アスク社内でももっと色々検討しますとの事。なお今日見せてもらったサルブルネイによるデジねんの広告デザインは、カラーネンドがどんと置いてあるだけで、ボクセルの物質感をとてもしっかり出してくれているよいものでした。逆にこのデザインのおかげであらたに「物質なのだ!」と気付かせてくれたりして。ありがとです>サル氏。

96.01.27(土)
CD-ROM Fan誌CD-ROM用「まるちめ日記リミックステキスト」のディレクターデータを作り終える。テキストって、たいていのエディタでは1ファイルに約17000字までくらいしか書けないみたいで不便。さらにディレクターでも、1個のキャストにそのくらいまでしか入れられないみたいで苦労する。45000字近くあるのだけど泣く泣く分割。その後、シジジー・アニメづくりを再開。フロッピ1枚に入れることを考えると、これも泣く泣く削るメロディが多すぎる。しかし削ったところでどーせフロッピ1枚には入り切りそうにないって事がわかってきたあたりで、取りあえずCD-ROM Fan誌のCD-ROM用に、フロッピ容量の事は一切気にせずに、とにかく作る事にする。朝までかかりっきり。

96.01.28(日)
ちょっとだけ寝て今日もずーっとシジジーアニメづくり。シジジーズのためのヴィジュアル作業ってちょっと大げさな言い方だけど、やる度に何かしらの自分のための転機になってるような気がする。こまごましたものを除けば前回の仕事は90年発売のCDジャケだったけど、当時はまだPC88VA2を使用したてで、シジジーズのジャケ用イラストがカラーで初めて描く事のできたCGイラストだったわけだ。(モノクロか、パロディ画ならカラーも描けてたけど、自分の作風でカラーのCG画が描けたのはシジジーズジャケが初めてだった。)ちょうど医者からイラストレーターになった最初の仕事だったわけでもあるし。今回はどーかとゆーと、そろそろ本気でイラストレーターとしてより、自分の作品だけを作っていきたくなりつつあるので、えーと、そっか、マルチメディア・アーティストと名刺に刷って最初の作品ってわけかもしれないです(^^;)。締切はどーしても明日までとCD-ROM Fan誌の寺谷さんに言われてるのだけど、明日の何時までかしら? ほとんど徹夜。

96.01.29 (月)
最近月曜の朝会議にほとんど徹夜のまま出る事が多い気がする。まとまとったタイプの仕事を土日にこなそうとするので無理もないかもしれない。CD-ROM Fan誌の寺谷氏は夕刻見え、ちょっと完成するまでお待ちしていただくハメとなってしまった。しかし、とにかく完成で嬉しい。素材もいいし、自分でもかなり気に入った出来です。作り方としては2年前のテイトウワ氏のテクノヴァにつけたアニメに似たパターンだけど、タワシにとっては新たな技法が多々加味されとるわけです。その後、夜La.mamaにて博多から来た裸足のミュージシャン倉地久美夫くんのライヴ。とやまんオススメの市松サウンド細工もパワフルでうまくてびっくり。倉地くんもまじえて、岸野氏らと食事して帰る。そしたら寺谷氏よりTELあり、シジジーアニメに一カ所、ボタンの押しにくいところがあるとの事。そこはタワシもちょっと気になってたので明日までに直す事にする。また日記リミックステキストを相当喜んでくれた様子で、とても嬉しい。タワシの一抹の不安は、このリミックステキストってあまり面白さが理解されないのではないかとゆー事だったが、少なくとも寺谷さんにはウケてよかったである。しかるに、次の一抹の不安としては、タワシも寺谷さんもこの日記のオリジナルをよく知ってるので、リミックスが面白いのがわかるけど、元の日記を知らないでいきなりあのリミックステキストを見ると、果たして面白いのだろーかとゆー不安。感想お待ちしてます>読者のみなさま。……って、この日記に書いたところで、このページを読んでくださってるかもしれない奇特な方々って、すでに元を読んでくれてるのだしな〜。

96.01.30(火)
シジジーアニメのデータナオシは、カラーサイクリングとボタンとの関係の箇所がガンで、結構手間取り、またも来ていただいた寺谷さんにお待ちいただく結果となってしまう。入稿後赤坂の枝先生を訪ね、その後ずいぶん久々に外苑前のギャラリーハウス・MAYAに行き、山崎綾子氏の個展拝見。本人意識してないようだがマチスのヘンテコな油彩風味で面白い。

96.01.31(水)
朝11時に池袋の喫茶店ネスパにて、Plastination CD-ROMの著者(一部)の増田先生と、もとみやとタワシとでCD-ROM出版関連ミーティング。話すべき議題の半分も進まなかったが、しかしそれでもかなりの成果あり。その後「太陽」誌のアート欄レビューのため、木場のMOT(東京都現代美術館)に出かけ、「日本の美術 よみがえる1964年」を見る。前回の展覧が「レボリューション/美術の60年代 ウォーホルからボイスまで」だったため、当然その日本版という好企画かと思いきや、驚いた事に前衛芸術以外に日本画や洋画も合わせての1964年展だった。……みたいなことはレビューに書くとして、面白かったのは当時「アンデパンダン64」に出品された松澤宥のビラ作品。そういえば松澤先生が「オブジェを消せ」との啓示を受け観念美術を創始したのが64年で、その最初の発表がこのビラだったわけだが、それはともかくとしてその文中にちゃんと、「……普通の物質と衝突すると消滅してしまう反物質とかそんな話を…」とのクダリがあるのだ。てことは、今回の日記にも書いた1月5日の「反物質合成に成功」との新聞記事に、松澤先生はずっと以前、つまり64年の時点ですでに反応してくれていたって事になるわけですね(^^;) 帰社後、早速「太陽」誌のレビュー記事書き。終わらず。





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