第24回AI美芸研「宗教と数理脳」(2019-05-02、淀橋教会)

Japanese only | 中ザワヒデキ網上楼閣


第24回AI美芸研「宗教と数理脳」
5/2(木休)14:00-18:45
淀橋教会小原記念チャペル

人工知能美学芸術研究会よりお知らせです。

「宗教と数理脳」と題する令和最初のAI美芸研を、5月2日(木休)午後2時
より、現代音楽のコンサートなどもよく行われる大久保の淀橋教会(プロテ
スタント教会)小原記念チャペルにて開催します。

講演者として、昭和30年代に誤差逆伝播法をすでに発表していた、数理脳科
学の第一人者にして情報幾何学の創始者でもある甘利俊一、ブロックチェー
ン電子政府システム・Commons OSを作成、現在実証実験を進めている太宗寺
僧侶の河崎純真、理論物理学者として出発しながらキリスト教哲学、宗教哲
学、公共哲学の第一線に立つ稲垣久和をお招きします。

これは、1月27日に予定しながらも、twitter炎上を問題視した一部の先生か
らの要請により中止した同題の回を、このたび再構成し実施するものです。
大勢の皆様の御参加をお待ちします。

なお、令和初日にあたる前日の5月1日に、当会は御陰様で設立3周年を迎え
ます。真のAI登場はまさに芸術の存立の問題であるとして、引き続き追究し
て参る所存です。今後とも何卒宜敷お願い申し上げます。

-

■開催概要

【名称】
第24回AI美芸研「宗教と数理脳」
【日時】
2019年5月2日(木休)14:00-18:45(開場13:30)
※終了後近隣のお店にて、登壇者をお囲みする懇親会
【会場】
淀橋教会・小原記念チャペル(東京都新宿区百人町1-17-8)
http://www.yodobashi-church.com//
【講演】
甘利俊一(理化学研究所栄誉研究員、東京大学名誉教授)
河崎純真(大宗寺僧侶、ブロックチェーンエンジニア、Gftd Japan代表)
稲垣久和(東京基督教大学特別教授、キリスト教哲学専攻、理学博士)
中ザワヒデキ(美術家、AI美芸研代表)
※講演後、全体討論の時間を設けます。
※講演と討論は撮影、実況、配信歓迎です。記録動画を後日公開します。
【参加費】
2,500円(原則どなたでも参加可、予約不要、懇親会費含まず)
※入場は先着順、受付開始は開演30分前(13:30)です。来場者が80名を超え
る場合は、立ち見、もしくは御入場いただけない可能性もございます。
※懇親会への参加は別途料金です。懇親会のみの参加は御遠慮ください。
【主催】
人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

■講演内容

「数理、美、脳そして人工知能」
甘利俊一(理化学研究所栄誉研究員、東京大学名誉教授)
人は多くのものに美しいと感動する。素晴らしい情景、人の振る舞い、絵画、
音楽、さらには数学にまで美を感ずる。宗教も美しいかもしれない。これら
はみな脳のなせる業である。
人の脳は進化の過程でこんなに素晴らしいものに出来上がった。しかし、進
化はランダムな突然変異をもとに、生存に適したものが生き残り発展すると
いう、ランダムなプロセスで出来上がった。美を感ずる我々の脳もこの過程
で出来上がった。美は意識であり、心に芽生える。これが生存上有利であっ
たからである。
数理脳科学は脳の原理を数学を用いて解明しようとしている。これを用いれ
ば、人工知能に迫ることも可能である。美とは何か、個人にとってまた社会
の中でどんな役割があるのか、AIの時代にこれを考えてみたい。
※80年代AIブームを惹起した誤差逆伝播法を60年代に確率降下学習法という
名で発表していた甘利俊一は、数理脳科学の第一人者にして情報幾何学の創
始者。国内外で受章多数。著書『脳・心・人工知能』。(※文責・中ザワ)
http://www.riken.jp/pr/topics/2012/20121031/

「愛という無限の共感価値創造装置から「わ」の社会を実現する」
河崎純真(大宗寺僧侶、ブロックチェーンエンジニア、Gftd Japan代表)
資本には人的資本、金融資本、社会関係資本の三種がある。一つ目の人的資
本は金融資本と社会関係資本の創造能力、二つ目の金融資本は信用である。
それでは三つ目の社会関係資本とは何か。例えば、友達や家族に無条件に価
値があるわけではない。愛がありうまくいっている家庭もあれば、そうでな
い家庭もある。価値の基準は「共感」で、時間を共にし互いに情報交換して
いく間に社会関係資本という目に見えない価値がどんどん溜まる。金融資本
に換算すれば、それこそ数億、数十、数百億円と、無限にその価値は増大す
る。本講演ではこの「共感」を基軸に仏教とテクノロジーの視点から、AIそ
してブロックチェーン技術による来たるべき時代の信仰を示したい。すなわ
ち、異なるものを調和させる「わ」の社会の実現だ。
※エホバの証人二世として出発し、ブロックチェーンによって誰でも「神」
を顕現できる宗教を設立。ブロックチェーン電子政府システム・Commons OS
を作成、現在実証実験を進めている。太宗寺僧侶。(※文責:中ザワ)
https://www.01.foundation/
https://an-life.jp/article/1063

「ホモ・デウスv.s.自由意思」
稲垣久和(東京基督教大学特別教授、キリスト教哲学専攻、理学博士)
Y・N・ハラリは近著『ホモ・デウス』の中で「生物はアルゴリズムにすぎな
いか」という疑問を呈し、否、人間はAIと異なり知能と別に意識(心)を持
つとしている。これに対して演者(稲垣)は、人間は知能と意識(心)を単
純には分離できない複雑系であるとする。脳→心→社会という創発の過程が
あり、または逆の方向の回路も働くと言い、実在の世界を世界1-世界2-世
界3-世界4の階層構造として相関的に見る。演者は宇宙には疑似目的がある
という立場であり、自由意思がリアルである(実在する)という立場。意識
(心)の働きの究極は全き愛として表現できる。全き愛や慈悲は互酬ではな
く贈与である。これを信頼できるかどうかが人間の未来を決める、つまり対
話と実践によって健全な社会が創れるかどうかを決める、と考える。
※稲垣久和は理論物理学者としてジュネーブ欧州共同原子核研究所理論部門
研究員の後、転向しキリスト教哲学、宗教哲学、公共哲学の第一線に立つ。
東京基督教大学特別教授。著書『宗教と公共哲学』他。(※文責・中ザワ)
https://www.facebook.com/hisakazu.inagaki.3

「AIに宗教心は芽生えるか」
中ザワヒデキ(美術家、AI美芸研代表)
神と脳については、神が脳をつくったのか、脳が神をつくったのかと問うこ
とができる。万物は神の被造物だとするなら前者だが、唯物論の立場であれ
ば「神は人間の脳がつくりだした概念」すなわち後者である。
神とAIについては、AIが神となるのか、AIが神を信じるのかと問うことがで
きる。人間が自分で考えずにAI任せのAI教となるなら前者だが、AIをヒトの
脳に似せて作るのであれば、やがてAIは神という概念さえつくりだし宗教心
も芽生えて後者となるだろう。
一つ目の問いの後者と二つ目の問いの後者は「神という概念をつくりださず
にはいられない知能」を前提としている。これを、因果性を希求する仕組み
と読み替えて、AIへの実装を考えたい。
※中ザワヒデキという表記の美術家名は医学部在籍時より使用。バカCGを経
て方法主義宣言、新・方法主義宣言、人工知能美学芸術宣言。ビットマップ
3D特許。著書『現代美術史日本篇』。元・文化庁メディア芸術祭審査委員。
https://www.aloalo.co.jp/nakazawa/

■人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

公式サイト
https://www.aibigeiken.com/
Facebook
https://www.facebook.com/groups/1155307841158207/
Twitter
https://twitter.com/AIbigeiken
※お知らせ
現在発売中の月刊『アートコレクターズ』2019年4月号に、当会を題材とし
たインタビューが3頁に亘り掲載されております。
「中ザワヒデキ AIで拡張する芸術の未来」(twitter炎上の件も記載有り)
https://twitter.com/AIbigeiken/status/1111193329314615301

-

是非、お越しください。

人工知能美学芸術研究会
代表 中ザワヒデキ
企画 草刈ミカ


aibigeiken.jpg


2019-05-14
- 月刊『アートコレクターズ』2019年4月号掲載「中ザワヒデキ AIで拡張する芸術の未来」
https://www.aloalo.co.jp/nakazawa/2019/0325a.pdf
https://twitter.com/AIbigeiken/status/1111193329314615301
2019-04-17
- 本頁作成。
- 上記日本語メールを日本語話者に同報配信しました。
- 公式頁: https://www.aibigeiken.com/research/r024.html
- FB頁: https://www.facebook.com/events/2311195982450914/


Japanese only | 中ザワヒデキ網上楼閣