キッズボックス/KIDS BOX

只今工事中

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……まだ工事中ではありますが、96年7月18日に一部方面に郵送したキットに載せた文章を以下に引用しときます。

 昨年95年の11月に(株)アスク講談社から発売となった、中ザワヒデキ作のエデュテイメントソフト「キッズボックス」は、95年度マルチメディアグランプリにて中ザワがMMAアーティスト賞を受賞するきっかけとなり、また96年度インターナショナル・デジタル・メディア・アワーズ(カナダ)ゲームエンターテイメント部門において、ベストCD-ROM賞とベストインターフェースデザイン賞の2賞を受賞するなど、内外で高い評価を受けております。しかし作者である私、中ザワヒデキはこの作品を通常の子供向けのエデュテイメントやゲームエンターテイメントの文脈上だけに収まる作品としては考えておらず、むしろまだ始まってもいない新ジャンル、マルチメディア・アートにおける斬新な実験の一到達点だと理解しているのです。そして、そのような理解をもって本作品を取り上げてくれたレビュー記事を、残念ながら私はまだ見たことがありません。
 そこで発売後9カ月を経た今、1年前の開発時にわれわれ開発陣が本作品に託していた実験的意図を、完全に忘却しきる前に急いで、作者兼ディレクター兼グラフィック担当であった私自ら本稿に書き留めておこうとする次第です。具体的には「抽象自動書記アニメーション」「クリック至上主義(マルチメディアからシングルメディアへ)」「クリックという真のストーリー(具体としてのクリック)」「初のクリック分類の試み」などというようなことから、さらには来るべき「クリック・リアリズム」なるジャンルの方向付けまでが、この「キッズボックス」を通して語られるべき内容でしょう。そしてもともと、「お絵かき音楽ソフト」として発案された本ソフトが、作業途中から次第に「具体クリック」へ移行していく過程こそ、思い出されるべきなのです。
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……と、書き始めたのでしたが、全然今回の郵便キットには間に合いませんでした。やはり、締切は他人から作ってもらわないとなかなか……などと言い訳してもしょうがないですが、いずれ本稿を完成してホームページ上で公開したいと考えています。
 なお意外と本作品はパソコン関係者以外には知られてなく、また、パソコン関係者もみな見たとおりのエデュテイメント作品だと思っているようです。当作品が今まで単なる子供向きのエンターテイメント&教育ソフトとしてしか一般的に認識されてこなかったのは、ひとつには発売元の営業方針の結果でもあるでしょう。実際の売れ行きを伸ばすためにはそれはそれでとてもよいと思っており、私自身その方針に協力して参りましたが(同封するチラシなどはまさにその通りです)、本当は私は自分のためにかなりの実験をしている自分のための作品です。また、監修者の名前がありますが、実際には推薦のお言葉をいただいただけです。エデュテイメントというジャンルに関しても、マルチメディアと同様、エデュケーションとエンターテイメントを足しただけのものでは断じて無く、もはやどちらとも呼べないからエデュテイメントと呼ぶしかないというのが私の解釈ですが、……(以下略)

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