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 中ザワヒデ
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【留意事項】
本報告について中ザワヒデキは、事実誤認がさまざまなレベルで多々あることを了承の上で読んでいただく分 には公開しておく意義があるとし、公開している

第ニ期ニ回 

二〇〇八年六月四日

文献
「第三の超現実主義、その矛盾」『アート×セラピー潮流』2002年 p.178-185, p#.230-237
「アートで美しくなるっ!-化粧品とアートのめくるめく関係」『Art Summit Members』1992年9月号 p.18-19, p#.238-241

第三の超現実主義、その矛盾-アートセラピーの「可能性」
|第二、第三の超現実主義
|アートセラピーの矛盾
|第一の超現実主義が抱えていた問題
|可能性を語るな

アートで美しくなるっ!-化粧品とアートのめくるめく関係
|政治的メッセージと美術。
|90年代ディシラ型美術の可能性。
|美術は化粧品理解から。
|ニューエイジ化粧品「ディシラ」。
|「ボディーショップ」の政治的メッセージ。

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中=中ザワ
は=半田
か=皆藤
こ=小池
ひ=平間
チ=中村

6:40頃?

中「じゃ、とりあえず始めますか、じゃあ半田さん」

は「はい」

中「皆藤さん」

か「はい」

中「小池さんはまだだ、平間さん」

平「はい」

中「では、ええと今日は第二回ですね、2008年の6月4日、で今日の予定はどこまでいけるかわからないけど最初半田さんの発表で次皆藤さんという形で進めて行きましょう。半田さんが読んで頂いたのはアートセラピー潮流ですね」

は「はい、これは結構前に一度読んだことがあって、、」

中「是非やりたいという、、」

は「はは(笑)、やりたいと言うか」

  ここで小池が入室

中「丁度ね、今始まる所」

こ「あ、はい。」

は「その時の第一印象は、説得力があるなと、良い文章だなぁと思ったんですよ、それで先週改めて読んでみて思ったのが、すごく、気を使って書いてるなと言いう気がしました」

中「そうだよ、だって周り全員けちらしたんだもん(笑)」

は「やっぱり(笑)」

中「そりゃそうだよ、だってアートセラピー潮流で僕だけがこんなのだめだみたいなこと言わなければならないんだもん、それは気を使うよね。」

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一同「笑」

中「どこで買わせるか、どこで落ちるか」

は「なんか送られてくるんですよ、宣伝が。でついついみちゃうんですね、」

中「あなたのつぼにゲット、買うつぼにゲット」

か「欲しくなるのはわかります。買わないけど」

は「中小企業臭が魅力的みたいな気持ちはわかるんですよ」

か「ボディーショップって今でも中小企業臭っていうか、やっぱりここまで有名になっちゃったから、結構自然に優しい系の提案ていうか、そんな感じになっちゃってますよね、政治的なメッセージっと言うよりも流行みたいな感じ。」

中「逆に言うとボディーショップのやり方が化粧品以外でも90年代00年代通して定着してきた。だって昔はまだこんなエコじゃなかった。」

か「企業の社会的責任とか出てきたの結構最近ですもんね。」

中「エコを言う事自体政治的に見えた。今はエコって言っても政治じゃないじゃんあんまり。エコだけで政治的だった」

か「15年でこんだけ変わるんですね。」

中「変わってますね、これ見ると思うな。だんだん当時かいた文章がこういう解説無しで伝わらなくなりますね、読解の不能性」

か「ジャスパー・ジョーンズのアメリカ国旗って政治的なんですかねぇ?」

は「国旗だから、国旗だけで政治かなと思ったけど」

か「僕なんかポップアートの文脈でどうしても見ちゃうから逆に政治性とかあんまり感じないんですけど」

中「あれが出てきた時には、当時はむしろ政治メッセージとしてしか見られなくて、そうじゃなくてポップアートの様な見方とかミニマリズムとかの見方が出来るんだって言う事が逆に新しくて、そちらの言説をたくさん言ってたらむしろそっちが残っちゃって、当時政治的に見えてた。っていうのが今では難しくなってる。だけど当時の事を書いたのをたしか読むと、これはもうよくわからない、これは愛国なんだか反政府なんだかどっちなんだか解らない、とかいって困ってた。そうじゃなくてポップなんです見たいな、そんな感じではない。」

か「でポップが出てきたからこれはポップなんだって言う風にあてはめられた」

中「当時はベトナム戦争の頃で、アメリカ国旗はもうベトナムで国旗をたてるとかちょうど宇宙開発競争とか、月にアメリカ国旗を立てるとか、国旗と言うだけで、今半田さんが言ったように政治は免れないみたいな所があった」

か「その次の村上さんの特別注文のランドセル、これもちょっと確認したいんですけどこれってあの動物の皮で、、」

中「そうそう、ワシントン条約に違反する希少動物の皮を使った。なのでこれは日本から外に出せない。輸出できない。といって大変ナンんだよとか言いながら良い作品だよなとか武田さんていう僕の所属してるギャラリーのオーナーが全部買い占めた」

か「すごいですね、それでなんんで”賛成の反対なのだ”と妙にちゃかしたような感じ」

中「ここにも書いてあるけれども、”この個展ではランドセルシリーズとともに『天才バカボン』シリーズ”もあって、天才バカボンの口癖が、賛成の反対なのだとかって漫画のなかでの口癖。あまり知らない?」

か「あんまり、、知ってるような、、」

は「ショックだ、何!って思いながら聞いてた」

か「どうだろう俺等の世代は、、」

こ「知ってるよ」

中「西から昇ったお日様が東に沈む、、」

か「その歌は知ってる。結構子供の頃だったんでそんなに、、」

チ「あ、バカボン、私でぎりぎりですね、私もちょっと上の世代ってイメージがある。」

中「賛成の反対なのだぁ、どっちなんだ」

か「どっち、え、けど、基本は反対の意味で、それを端的にすると優等生的になっちゃうからちゃかしている、ちゃかしているというか」

中「賛成の反対って基本は反対なの?」

チ「反対じゃないの」

中「反対の反対は賛成なの、そういう話じゃない(笑)」

か「そうですね、賛成の反対は賛成ではない、いや、違う、それは賛成の否定、なんでこんなに、、賛成の反対、反対じゃないんですかね」

中「うん反対」

か「当時としてはこの作品ってやっぱりそのギャラリーセラーの武田さんは買ったっておっしゃってましたけどなんか結構色々見方が分かれたってどっかで見た気がするんですけど、」

中「うん」

は「何か鍛冶さん」

中「うんうん、ギャラリーセラーのもう一人のディレクターが鍛治さんなんだけど、そのひとは武田さんの事天才だ!って(笑)。僕と同い年位のディレクターなんだけど、彼にとっては当時の村上隆とかは全然海のものかも山のものかも解らないって。絵画とかだったら売り買い出来ると思うんだけど、何も解らないものをよく当時これだと思って買った、といって武田さんをみてますけど、僕たちの感覚だと、お、村上さんちゃんと面白いもの作った、という感覚だった」

か「PCアートってこの頃、下にかいてあるんですけどこの頃、もっと前位からあったんですか日本では」

中「あんまりないねっていうか、昔は丸木位理だよ」

か「完全にそっちに」

中「うんん、原爆の絵。PCアートは丸木位理の頃には、社会主義リアリズムがあった。」

か「若江漢字さんって」

中「うんうん」

か「いつ頃からああゆう作品を」

中「若江 漢字さんはむしを松澤宥の系譜だよね、松澤宥の系譜自体は賛成の反対のような感じの所がある人なんだけど、その系譜を引くと完全に反文明な。ただの反文明。でシュルレアリズム肯定、反近代の人達が多くなっちゃった。それがPCアート的な文脈をはらむ事はありますね」

か「でもここに書いてある場合は化粧として政治的メッセージを乗せてる感じですもんね。」

中「でその若江漢字さんとかとぜんぜん違う時代が80年代で、若江さんはせいぜい70年代は説得力があったけど、80年代は一切軽薄短小現実肯定おいしい生活不思議大好き西武資本バンザイの時代だった。だからPCアートは無かった。」 か「それを批判するようなものは無かったと言う事ですか、それが善というか所謂近代的な感じで、西武資本で、、」

中「あんまり社会にもの申すとかそういう感じではない。」

チ「これ自体は92年。これは伝説のアノーマリー展用に発刊されて、オープニングで手売りされたものです。表紙は小沢剛さんの作品だよ。これはロマンチカという劇団の人達。」

か「何部ぐらい、、」

中「何部ぐらいだろうね、1000位かな、第2号第3号出る気バンバンだったんだけど、結局第一号だけで終わっちゃって、第二号目の原稿集まってるんです中ザワさん早くして下さいとか言って、だしたのが結局出なかったからガロに書いたのが出てきた。色んなメディアを使い回す(笑)」

か「一巻で終わるってある意味凄いですよね、」

中「うん、でもまぁ西原みんとかがやってたからある意味仕方がないだろう(笑)だすつもり満々だったよ。DTPの自費出版でやってみたというものだった。DTPはまだ一般的ではなかった。DTPっていう言葉が最先端だった頃です。ぼくはクオークで作ったデータのまま入校してるのか、あるいは、あこれは多分データで入校している。このデザインは僕。」

か「で90年代ディシラ型美術の可能性、今08年ですよね、結局、、」

中「結局あった。たくさんあった。」

か「でも広くとらえるとなんでもそうなっちゃうかなと。」

中「80年代はインスタレーションの時代だったし、あと、イラストレーションの分野だとキースヒリング、とニューペインティングとインスタレーションばかりで、そこに異質なものとして村上隆が出てきた、その時その前兆として出てきたのが森村泰昌、森村泰昌は結構メッセージ性があるんだけど、それ以前は無かったですね。吉澤美香、あるいは前本彰子。去年僕2人展やった。前本彰子と。」

か「僕らからすると、90年代子供で、今ぱっと何も思いつかなくて、」

中「日本だと誰だろう、内藤 礼とかそうかも、それから森 万里子」

は「あの中に入って映像観るの、、あれはどうなんですか?」

中「あれもそうだね、森 万里子なんかそういう感じするかも。森 万里子はちゃんと科学イメージ使ってる。でも最終的に科学が禅と一体になって、こう宇宙と一体になって、なんかこう、心のイデアが。。」

か「なんかそういう展覧会やってみたいですね、やってみたいというかやってほしいですねそういうのを集めた何か。」

は「怖い気もするけど、、」

か「健康に良さそう。」

中「今だったらロハスになるんじゃない、ロハスって何の略なんだっけ、」

は「ライフ何ちゃら、、」

中「そうそう、ライフオブヘルスアンド」

チ「Aはなんだろう継続可能性だから継続可能っていうことは地球にやさしい」

中「そういうことなんだよね、継続可能性だけだとしっくり来ないんだけど、要するに地球にやさしいってことか」

か「もともとそっち、環境系の方から出てきた言葉ですからね、持続可能な成長どうのって最近かなり流行ってきてますけど、90年代前半位から。80年代からあったのかな、」

チ「ライフオブヘルスアンドサスティナビリティーです」

中「アンド入れるんだ、オブ入れる位だから。」

か「化粧品みたいですね。」

中「前本彰子が”ロハスは敵なのよ”とか言ったてな(笑)ていうかさっきの話だけど芸術は否定性にこそ真価があって欲しいよね。ロハスになるなよ(笑)まぁでもロハス型のものは結構ある。それからあといっぱいありますね、水戸芸がやってますね”しなやかな共生展”。それはむしろ障碍のアートが多かったかな、和田さんが出たんだよね、和田千秋の子供のあいこ。さっき読んだ文献に和田千秋出てたね。繋がる繋がる。だから共生とかも、持続可能な感じで」

か「で最後に”最高の美術を、鏡”これは作ってないんですよねもちろん」

中「作ってないです。」

か「作ってみようと思って書いたんですか、それとも例え、、」

中「作ってみようとはおもったんだけと僕は描けば作った事になると思う位の概念、コンセプチュアルアーティスト的な意思を一方で持っているのと、もうひとつ僕この当時イラストレーターだから、美術家ではないと。で、やらないと。いろいろごちゃまぜです。そのまま先に思いついたことだけとりあえず描いとけ見たいな。で描いたら、、これを見て何か思う人居ますか?」

か「ぼくは批判的なちゃかしで描いたのかなと思ったらちゃんと読んだら結構面白く思ってるんですけど、あと実際描いてみたら。。。評判とかどうだったんですか?」

中「これは評判良かったです。今読むと恥ずかしいけど。で実は八谷和彦さんのメガ日記という作品知らないですか、日記がweb上に流れる直前位に、インターネットではなくて、パソコン通信環境で、ファーストクラスベースのパソコン通信というのが一世を風靡した時代が2、3年あって、そのときに日記をかくというのが流行って、それが今のblogとかに繋がるんだけど、その時に八谷さんが色んな人に日記を書かせようとむしろ自分のアートプロジェクトとしてやったことがあって、そのみんなが書いた日記を美術館で展示しようとゆうことがあって、電光掲示板にその日記がだぁっと垂れ流されるという作品があった。但しその電光掲示板はそんままでは赤外線ランプを使っているため読めない。それをデバイスを覗くと文字になって読める。という作品を作った。そのデバイスがね、この形なの。」

一同「爆笑」

か「なににつながるんだろうって(笑)」

中「で星の王子様の形のデバイスを使う事にしましたとか書いてあるの。で僕はそれ知らなかったんだけど、周りの人達が騒ぎ始めて”これ中ザワさんのですよねぇ”って(笑)大岡くんていう人とか騒ぎ始めて、で八谷さんと後で喋ったら、中ザワ様これと無関係ではございませんと(笑)、だけど僕のもね、僕のアイディアではない。このアイディアでああるけれども、この絵自体は星の王子様。だけどそのギャラリーのオーナーの塚本さんとかも、”あれ、中ザワさんのアイディアですよね”って。なんかいろいろ複雑な気持ちになった。やっぱり作るまで発表しちゃいけなかったのかな、でもこの時美術家じゃなかったからね。」

か「でもやっぱり全体として化粧品に例えられちゃうんだ、そこがすごく面白かったです。」

は「新興宗教の臭いのするって、まさにそうですよ、化粧品は。。」

中「新興宗教的な美術がニューエイジ美術みたいな所はあるよ。でそういうときに例えば90年代後半に流行ったものとして、今も人気だけど、タトル、、」

は「タレル?」

中「タレル(笑)タレルとかはむしろ60年代70年代くらいの作家なんだけど90年代後半にすごい脚光を浴びて、ちょうど時代が一周して、あれは新興宗教アートだと僕は思うんだけど、新興宗教的なのが喜ばれる時代に来たのが90年代に来て、その先駆けがディシラ美術(笑)」

は「直島行った時タレル人気だった」

か「最近日本にたくさん出来てる。21世紀美術館」

中「 長谷川祐子さんがタレル最初に読んでタレルタレル言ってたから、21世紀にあるのは当然なんだけど。妻有にもある。地中美術館だけじゃなくて、直島の町の方にもある。あの安藤忠雄の建築のとことか。」

か「あっちの方が面白かった。」

は「出来たばかりのときはこっからこっち行っちゃいけませんっていうのなかったと思うんですよ、地中の方。奥行き結構あって、」

か「坂になって、白い壁に長方形の窓みたいなのがあって、そこになんか光がでてて、青っぽい、」

中「その青も解るまで15秒位かかる。暗いから。」

は「それじゃなくて、美術館にあるやつ。明るいやつ。去年行った時にここから行かないで下さいっていうテープが張ってあって。で行列がすごくて、」

チ「光が出てくる、窓まで行けなくなってる」

か「何か音出てなかった?」

こ「出てたかも。」

か「入らないで下さいってあったっけ?(笑)」

は「でもあからさまに敷居があったよ」

中「むしろ手前で署名させるとか(笑)飴屋さん(笑)はい。そんな感じでどうですかね。僕はこんな文章だったんだと言う感じ。この文章を褒めてくれた人を覚えています。」

は「ニューエイジ化粧品って、ディシルは知らないけどこれは今のアザレだとか(笑)」

中「そうなんだ」

は「化粧品は新興宗教ですよ」

中「美術もそうなんだと。」

は「新興宗教っていうと美術だと、あの人、有害だと言う人、、」

中「ボイス」

...

20090504  文責:平間貴大

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