人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

第22回AI美芸研「ザ・直感」

    • 人工知能美学芸術研究会よりお知らせです。第22回AI美芸研は「ザ・直感」と題して、平成最後の天皇誕生日となる12月23日(日祝)15時より、東京・神田神保町の美学校にて開催されます。ゲストは、思考のタイプ1とタイプ2を語る立命館大学総合心理学部教授の服部雅史と、「思弁的実在論とAI」というテーマに今回フォーカスする社会学者の大澤真幸です。懇親会は忘年会を兼ね、プロの板前スタッフが鰤の捌きをお目にかけます。みなさま奮って御参加ください。

開催概要

  • 【名称】

    • 第22回AI美芸研「ザ・直感」
  • 【日時】

    • 2018年12月23日(日・祝)15:00-19:00(開場14:30)
    • ※終了後、懇親会(兼・鰤しゃぶ忘年会)(23:00まで)
  • 【会場】

  • 【講演】

    • 服部雅史(立命館大学総合心理学部教授、認知心理学)
    • 大澤真幸(社会学者、THINKING「O」主宰)
    • 中ザワヒデキ(美術家/人工知能美学芸術研究会代表)
    • ※講演後、全体討論の時間を設けます。
    • ※講演と討論は撮影、実況、配信歓迎です。記録動画を後日公開します。
  • 【参加費】

    • 2,000円(原則どなたでも参加可、予約不要、懇親会費含まず)
    • ※入場は先着順、受付開始は開演30分前(14:30)です。来場者が60名を超える場合は、立ち見、もしくはご入場いただけない可能性もございます。
    • ※懇親会(兼・鰤しゃぶ忘年会)へのご参加は、別途1,500円頂きます。
  • [主催]

    • 人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

講演内容

  • 「ディープ+メタ+α:思考の合理性・創造性・意識性をめぐって」
    服部雅史(立命館大学総合心理学部教授、認知心理学)

    • 直感は、私たち人間にとって不可欠であるが、大きな過りをもたらすこともある。人間の思考には、直感的で速いタイプ1と統制的で遅いタイプ2の2種類があるとされており、タイプ2思考の不全が不合理な行動を生むという考えもある。一方、コンピュータの思考は、統制的でありながら高速で、近年は、直感すら獲得したようにもみえる。しかし、スコープを限定しいなら、人間の不合理性こそが実は合理的なのであり、機械の合理性は限定されたものであることがわかる。重要なのは、目標の多重性と柔軟性である。それらは、人間が意識を持った存在であることと切り離すことはできず、知性や創造性、意志、意欲といった概念もまた同様である。
    • ※「数学の証明には感性が不可欠」(ポアンカレ)等の事例から創造的認知を人工知能学会誌上で論じた服部雅史は、日本認知科学会大会委員長として日本認知心理学会大会との共同開催を今秋成功させた。(※文責・中ザワ)
      http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~hat/
    • 服部雅史(立命館大学総合心理学部教授、認知心理学)
  • 「心脳問題と思弁的実在論」
    大澤真幸(社会学者、THINKING「O」主宰)

    • 思弁的実在論speculative realismは、21世紀になってから現れた哲学(認識-存在論)の潮流で、カント以来の相関主義(思考と世界は相関しており、この相関の外の実在を否認する説)の乗り越えを目指している。つまり、それは、何らかの意味で、「実在」を(哲学的に)復権させることを目指している。この講演では、脳科学の知見——とりわけそれが「心脳問題」に対してもつ意味——を媒介にして思弁的実在論を再考し、これを基礎づける。このことが同時に、AI研究が前提にしている(人間の)認知に関する見方に、目下のところ、どのような原理的な限界があるかを、あらためて明らかにすることにつながる。AI研究は、まだ解けていないというだけではなく、どう解けばよいのか、それを解くということがどういうことなのかをも皆目わからない難問を抱えている。思弁的実在論は、その難問に対する哲学的な定式化として解釈することもできる。
    • ※膨大な著作等であらゆる学問領域にしなやかで鋭い思考を送り込む社会学者の大澤真幸は、千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。主宰するTHINKING「O」は思想月刊誌。(※文責・中ザワ)
      http://osawa-masachi.com/
    • 大澤真幸(社会学者、THINKING「O」主宰)
  • 「直感計算」
    中ザワヒデキ(美術家/AI美芸研代表)

    • 直感。この、「チョッ」という瞬息の破擦音・拗音・促音の組を、「カン」という破裂音・撥音で潔く受け止める響き自体が、すでに直感的だ。こうした物言いはおよそ論理的ではないが、そもそも直感と論理は対立項だ。しかしながら直感は、計算不能な神秘ではない。最近の人工知能が直感を扱えるようになったと言われるのは、ベイズ推定や深層学習等、経験を数値化し計算処理する技術と能力が進展したからである。すなわち直感も論理もどちらも計算なわけだが、後者が方程式的なものだとするなら、前者は表計算的なものだと言えるだろう。予め表計算ソフトに経験値と経験則を仕込んでおけば、入力した途端、解が出力される。それが瞬息で潔い「チョッカン」だ。
    • ※中ザワヒデキという表記の美術家名は医学部在籍時より使用。バカCGを経て方法主義宣言、新・方法主義宣言、人工知能美学芸術宣言。ビットマップ3D特許。著書『現代美術史日本篇』。元・文化庁メディア芸術祭審査委員。
      https://www.aloalo.co.jp/nakazawa/
    • 中ザワヒデキ(美術家/AI美芸研代表)