1990(バカCG)

2007年08月01日

「下心90」のためのイラスト(裏)

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「下心90」のためのイラスト(裏)
1990
推定205×400ピクセル
(株)徳間ジャパン発行「下心90」のCDシングルジャケットに使用された作品
原画データ消失

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今日は夜明け前から、岡山・奈義町現代美術館へ向けて出発!です。
車で行くので、まさにこの絵のよう・・・なわけないですヨ!

今日の一品は、昨日の「下心90」のCDシングルジャケットの裏面。
昨日も説明しましたが、CGで作ったものを当時のプリンターで出力してスキャンした作品です。

展覧会は4日から。
新しいブログ「切手展ブログ」を立ち上げたので、ぜひご覧ください。

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2007年07月31日

「下心90」のためのイラスト(表)

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「下心90」のためのイラスト(表)
1990
推定400×205ピクセル
(株)徳間ジャパン発行「下心90」のCDシングルジャケットに使用された作品
原画データ消失

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クリックして拡大すると、
CG作品なのににじんでいることが分かります。
なぜにじんでいるかというと、CGで作ったものを当時のプリンターで出力してスキャンしたものだから!
そう!これも滅失絵画!
元データがなくなったというCG作品なのです!!

この作品は、徳間ジャパンから出ていた「下心90」という
CDシングルのジャケットに使われたもの。
7月13日に紹介した「human touch」のためのイラストと同じように、
データで作られた作品の管理や保存の難しさを伝える作品です。


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2007年07月16日

ハナイチモンメ(大ボケツ第二番)

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ハナイチモンメ(大ボケツ第二番)
1990
369×517ピクセル、93.5×130.7cm(注)
紙にデジタルプリント、スチレンパネル、カンバス(注)
発表歴:1990 個展「大ボケツ」HBギャラリー(東京)、2000 個展 佐野画廊(香川)、2001 病院ギャラリー(愛媛)、2005 個展「中ザワヒデキの展開展: 1990年から96年までのバカCG」ギャラリーセラー(名古屋)
Courtesy Gallery Cellar

(注)この図版はオリジナルデータだが、
   展覧会ではオリジナルプリントを出品している。
   上記サイズ(cm)、素材表記はオリジナルプリントについてのものである。

・・・・・

大地震が起きましたが、海の日です。
中ザワさんの作品で、海といえば、この「大ボケツ」の作品でしょう。

と思って、
一品ブログがはじまったばかりの
1月10日に書かれた「スイカワリ(大ボケツ第一番)」を読み直しましたが、
我ながら作品の説明が理解しにくい文章を書いててびっくり・・・。
(しかも3月2日の「セルフポートレート(大ボケツ第三番)」にいたっては、
作品の説明じゃないし!!)

なので改めて、中ザワさんにヒアリング。
藤田「なんで今日の一品には『禁転載』があって、
『スイカワリ(大ボケツ第一番)』

『セルフポートレート(大ボケツ第三番)』
は違うんでしょうか」

中ザワ「これらは全部データで作ってて、
今日の一品はそのデータそのものだから『禁転載』が貼ってあるんだよ。
これまで紹介した作品は、
展覧会で展示するという目的のためにプリントアウトしたものを撮影した写真を
スキャンした画像です」
なので、
展示したときの素材が「紙にデジタルプリント、スチレンパネル、カンバス」になっています。

中ザワ「大きくすればするほど面白いだろうと思ったんだ。
色があせてしまう染料インクの出力ではなくて、
黒いフィルムのようなものの黒部分だけが転写される、というような出力方法だった。
プリンタはA4までしか出力できなかったから、
少しずつの部分ごとに出力して、それぞれスチレンパネルに貼り、周囲を切る。
そのスチレンパネルを100号サイズのカンバスの上でつなぎあわせて貼って、
大きな一枚の絵に仕立て上げ、大ボケツ展に出したんだよ」

最初に発表した大ボケツ展のあとは、
カンバスの木枠を外して、ほったらかしておいたんだそう。

中ザワ「作品をむき出しで家に置いていたら、
ホコリなどのゴミが付着してしまった」という状態で、
一時は捨てようか、とも思ったらしい(って滅失絵画じゃん)。
それは、「出力したものを作品とするか、データ自体を作品とするか」
という考え方に拠ります。
中ザワ「感情的には捨てたくないが、
データ自体を作品とするという理論を言うのだったら、
この作品を捨ててもよいのではないか」と悩んだそうです。

でもその後、きちんと保管することを決めた中ザワさん。
サイズとしてはカンバスのほうが出力したものより大きかったので、
ふちというか周りのカンバス地を切り取って、
サイズに合わせた木枠をつけて、保存をしているんだそうです。

藤田「なんで海なんですか?スイカワリとかハナイチモンメなんですか?」

この個展を開催するにあたり、
CGをするということ自体が、実は的はずれ的な事態なのでは?
という問題意識を感じた中ザワさん。
それを自覚的かつ自虐的に演出してみせたいと思ったそう。
冬に行った展覧会だったので、
「冬なら冬のものを出す・・・じゃなくて夏のことかよ!」
「何考えてるか意味ワカンナイ」
「この人ちょっとどうかしてる」
という感を狙ったテーマ設定だったんだそうです。

それと、当時あったシミュレーショニズムという考え方も関係しています。
例えば、日比野克彦がグラフィック展で大賞をとってデビューした作品は、
“本当の飛行機”ではなく、“おもちゃの飛行機”だったというように、
あるいは、
YMOの音楽は、
“インベーダーゲームの音響みたいなものを、わざと、敢えて音楽として提示する”
というように、
本物じゃないもの、ゲームのような架空のものを表現することが、
問題意識としてあったらしい。

そこで中ザワさんは、実際にはないけど、
コンピューターゲーム「スイカワリ」とか、
コンピューターゲーム「花いちもんめ」とか、
もしあったらば、
と空想したその架空のゲームの画面を絵としたということになります。

ちなみに「セルフポートレート(大ボケツ第三番)」は、
当時ノートパソコンとかなかった時代だったけど、
「海辺でノートパソコンを使って自画像を描く」というシチュエーションがあったら
・・・ということで出来たものなんだそうです。

・・・いずれにしても、おつかれSUMMER、ですね。


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2007年07月13日

「human touch」のためのイラスト

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「human touch」のためのイラスト
1990
推定400×400ピクセル
掲載歴:ミュージックマガジン1990年10(推定・調査中)月号裏表紙
原画データ消失

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**日本経済新聞朝刊での
中ザワヒデキの連載「滅失絵画 十選」掲載日と連動し、
「一日一品ブログ」では、
中ザワ作品の滅失ならびに行方不明作品を藤田千彩が紹介します。**

この作品は「ミュージックマガジン」の裏表紙にあった、
東芝EMIの広告ページに使用されたものである。
アートディレクター原口健一郎により、
小原礼の新譜CD「human touch」発売広告として発表された。

当時ディスクエラーにより作品データが読み出せなくなった記憶が中ザワ本人にある。
中ザワのCG作品はデータが作品本体であるため、本作は滅失作品である。

実際にイラストレーションの仕事として制作したごく初期のバカCG作品であった。
1990年10月以降、中ザワはマッキントッシュを使用しているが、
本作品は中ザワが初めて買ったPC88VA2(NEC製パソコン)で作られた、
おそらく最後の頃のものである。
PC88VA2にはハードディスクはなく、
5inchのフロッピーディスクでデータを保存、管理していた。

当時のプリンターで出力された紙を、一品ブログのためにスキャンしたものがこの画像である。
パソコンのバージョンやソフトウェアの仕様が進歩によって変化していくことで、
データも見られなくなることが多い。
プリントアウトしたといっても、染料インクで色がにじんでしまったり、
紙が日に焼けて当時の発色とも異なる可能性もある。
データで作られた作品の保存・管理については、
もっと問題にしなければならないということを、
この作品の滅失の経緯が私たちに教えてくれている。

本連載ではデジタル複製の二十一世紀に敢えてアウラ(霊気)を考察したく、
物質性の証左たる滅失に着目した。


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2007年04月04日

シージー

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シージー
1990
400×640ピクセル
Courtesy Gallery Cellar

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昨日に引き続き、
「はぁっ?」と思う作品を発見。

中ザワさんに聞いたところ、
1990年の美術手帖の伊藤ガビンさんの記事「国際バカCG連盟設立」がなんたらかんたら、
「ラジカルTV」がなんたらかんたら、
だそうです。

ふーん。


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2007年04月03日

CG

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CG
1990
400×640ピクセル
Courtesy Gallery Cellar

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中ザワさんからもらった画像を眺めていると、
時々「はぁっ?」というものがあります。

それは「すごい」」という「はぁっ?」のときもありますが、
今回の場合はそういうんじゃなくて・・・
藤田「これって・・・これが“作品”なんですか?」
中ザワ「立派な作品だよ」

なぜ立派な作品かというと、
中ザワさんが初めて買ったパソコン
NECの「PC88VA2」で作ったという貴重な作品だからということらしいです。

自分で筆を設定できる仕組みを利用して、
「CG」という文字は、丸を筆として描かれています。
色は256色(今は1670万色!)で、
それでも色は多いと私は思うのだけど、
グラデーションをするときに隣り合った色をきちんと表示できなくて、
網というか格子のようにしてグラデーションを出しています。

当時の中ザワさんは、これを一瞬で作って、
「すげーキレイだし、見飽きないし」と悦に入ったらしいです。

と、饒舌になる中ザワさんを横目に、冷ややかな藤田でした。


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2007年03月13日

KARAOKE

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KARAOKE
1990
640×640ピクセル
(株)徳間ジャパン発行「'90ビッグヒット演歌カラオケ・ベスト10」 のCDジャケットに使用された作品
Courtesy Gallery Cellar

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「ええっ!なにこれ!」
画像をもらって藤田はびっくりしました。

「まだカラオケボックスがなかったころ、
 バーとかで中小企業のオジサンたちがカラオケでデュエットしてるところ」
と中ザワさん。
「背景は、いまだからいえるが別の作品の使い回し。
 ボツになった、とある百貨店のクリスマス包装紙図案。
 CGなのでそのうえに人物をペタン、とペースト。
 なんて術も、まだ当時は最先端なので新鮮だった時代」
というマメ知識(?)もいただきました。

えー、それにしては、ダサすぎ、イケてない!ですよぉ。

そうはいっても、この背景のぐちゃぐちゃさは私好きよ。
右上に脳波みたいなの見えるし。
ねぇ、あなたは?
・・・と書いてる文章がデュエットカラオケの歌詞みたいになっちゃった。
私もダサい、イケてないわ。

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2007年03月02日

セルフポートレート(大ボケツ第三番)

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セルフポートレート(大ボケツ第三番)
1990
369×517ピクセル、93.5×130.7cm
紙にデジタルプリント、スチレンパネル、カンバス
撮影:黒川未来夫
発表歴:1990 個展「大ボケツ」HBギャラリー(東京)、2000 個展 佐野画廊(香川)、2001 病院ギャラリー(愛媛)、2005 個展「中ザワヒデキの展開展: 1990年から96年までのバカCG」ギャラリーセラー(名古屋)
Courtesy Gallery Cellar

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中ザワさんの家に、とある郵便物が届きました。
ポストからおもむろに取り出した小さな封筒には、
「T」という女性の名前が書いてありました。
「Tさんはこの間の岡崎や蒲郡で僕の作品を見てくれた人だ」
と中ザワさんは思いながら、家へ戻り、封を開けました。

入っていたのは、一枚のポストカード。
描かれていたのは、17年前の自分のポートレイト。
そう、本日の一品です。

Tさんは学生時代、中ザワさんのことを知らずに、
ただその画風に魅かれてポストカードを買っては友達に手紙を書く、
という少女だったよう。
初めて岡崎の対談で中ザワさんを見て、
過去の中ザワ作品に自分の青春時代に触れたものがあることに驚き、
この「大ボケツ第三番(SELFPORTRAIT-SUMMER)」のポストカードを使って、
中ザワさんにお礼かねがね手紙を書いてしまいました。

一方、中ザワさんは、
タイムマシーンではなく封筒に入ってやって来た、過去の自分と期せずして対面。
Tさんの青春時代の思い出を知る由も無く、しばらく呆然となってしまいましたとさ。


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2007年02月20日

静物

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静物
1990
400×640ピクセル
発表歴:1990 個展「大ボケツ」HBギャラリー(東京)、2005 個展「中ザワヒデキの展開展: 1990年から96年までのバカCG」ギャラリーセラー(名古屋)
Courtesy Gallery Cellar

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1月31日の「一日一品」でも触れたように、
発売されたばかりの「美術手帖」3月号で、
中ザワさんがセザンヌ「りんごとオレンジ」と
ムンク「叫び」について語っているのを、
私・藤田が聞き取って構成したものが掲載されています。

そこで中ザワさんがくれた画像は、
セザンヌを意識してバカCGで描いた(らしい)、という静物画。
自画像か?とツッコミを入れたくなる顔(らしい)も描かれています。
・・・私には背景がムンクに見えますが。

「美術手帖」、ぜひご高覧くださいませ。


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2007年02月10日

データづくし

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データづくし
1990
640x640ピクセル
(株)徳間ジャパン発行「最新ヤングヒットカラオケベスト10 Vol. II」 のCDジャケットに使用された作品
Courtesy Gallery Cellar

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中ザワさんの作品を毎日見てますが、
私もまだまだ分からないことだらけ、
毎日勉強させていただいております。

毎日作品画像を整理しながら、
「一日一品も1ヶ月以上やって、データも増えたなあ」
と思っているとき、今日の一品のタイトルが目に入りました。

全体で一つの作品ですが、
一つの画面にいろんな作品が入ってる、というのでしょうか。
私個人は「“単一曲線”や“脳波ドローイング”みたいな波形がある」とびっくり!
他にも「あれ?」と、他の作品との類似点を感じます。
こうしてみると、
本日の一品は1990年のものですが、
それより前も、それより後にも通じる、
中ザワさんの作品に一つの道が見える気がしませんか?

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この画像のT.P.プリントが発表されたことがあります。
2005 個展「中ザワヒデキの展開展:1990年から96年までのバカCG」ギャラリーセラー


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2007年02月03日

ポチョムキン

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ポチョムキン
1990
640x640ピクセル
(株)徳間ジャパン発行「最新ヤングヒットカラオケベスト10 Vol. I」 のCDジャケットに使用された作品
Courtesy Gallery Cellar

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もし「今まで見た一番つまらない映画は?」
と聞かれたら、私はこう答えるでしょう。
「戦艦ポチョムキン」
映画史の授業や、その後も映画館で見ましたが、
寝る気も失せるほど、
さっぱりぱりぱり、つまらなかったんです。

そんな記憶とはかけ離れた、
ポチョムキンの名がついた中ザワさんの作品。
とってもハッピーで、ハートウォーミングな感じ。

えー、じゃあさー、ポチョムキンて何だ?


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この画像のT.P.プリントが発表されたことがあります。
2005 個展「中ザワヒデキの展開展:1990年から96年までのバカCG」ギャラリーセラー


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2007年01月23日

Project for BT 「SPRING」

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Project for BT 「SPRING」
[誌上発表作品]
「美術手帖」1990年4月号(vol.42/no.622)pp.198-201

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まったく藤田の個人的話題でごめんなさい。

今日1月23日は、入籍して一年目(パチパチ)。
去年の今日、雪が降ったあとに私は夫となる人と区役所に行き、
婚姻届という書類を出した記念すべき日です。

たった一年前ですが、
自分のライター仕事が少しずつ滑り出したものの、
相手は若いし、私どうなるのだろう、不安だわ、と思っていました。

一年経った今、私も偉くなったもので、
「美術手帖」にテキストが載るようになりました。
(「美術手帖」2月号買ってね!日比野克彦インタビューです)

そんな矢先、
中ザワさんから「はい」と渡されたのは、1990年の「美術手帖」。
「“美術手帖”づいてるな」と思って開いたら、
今の私にピッタリな作品です。

夫に持たせてパチリ(上部分)。
私が持ってパチリ(下部分)。

  <プロジェクト・フォー・BT>は
  アナタの俗物根情をくすぐる4ページです。
  中ザワヒデキは来月も
  やさしくアナタにほほえみかけます。

と書いてあります。
二人でにやり。
そんな個人的話で、作品紹介にならなくてごめんなさいね。


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2007年01月10日

スイカワリ(大ボケツ第一番)

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スイカワリ(大ボケツ第一番)
1990
369×517ピクセル、93.5×130.7cm
紙にデジタルプリント、スチレンパネル、カンバス
撮影:黒川未来夫
発表歴:1990 個展「大ボケツ」HBギャラリー(東京)、2000 個展 佐野画廊(香川)、2001 病院ギャラリー(愛媛)、2005 個展「中ザワヒデキの展開展: 1990年から96年までのバカCG」ギャラリーセラー(名古屋)
Courtesy Gallery Cellar

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中ザワさんの記念すべき「バカCG」作品の第一作目。

当時の中ザワさんは、
「近代美術史テキスト」を書き終え、イラストレーターとして活動を始めようとしていた。
「CGを勉強したい」
と思っていたところに、突然舞い込んだ「2ヵ月後に個展」の話。
あわてて(当時はかなり珍しかった)パソコンを買い込み、CGで作品を作り始めた。

イラストレーションのギャラリーであるHBギャラリーで行われたのは、
2ヶ月連続の「PLACE」という企画展で、
8人の作家を紹介するというものだった。
中ザワさんはその第一回目の展示をすることになり、
展覧会のパンフレット用の図版を、モノクロで作ることになった。
(ちなみにそれをバカでかく出力し、出品作としたのが、上の画像である)

それまでの中ザワさんは、色を多用したアクリル絵画を描いており、
モノクロにためらいを感じた、と言う。
しかし作業を始めていくうち、
“モノクロ”も楽しい、画面の“ギザギザ”が面白いと思うようになっていった。

 ちなみに、この“モノクロ”“ギザギザ”は
 その後の中ザワ芸術に影響を与えている。
 
ゆえにこの作品をはじめ、
大ボケツ第二番も第三番も、粗いドットのようなタッチが特徴である。
わざと、と言うより、
コンピュータゆえの面白さ、と捉えていただければ幸い。

中ザワさんは
「(1990年1月に行われたため)真冬の展覧会なのに、真夏の作品です」
と言っている。
これが「大ボケツ」ってことか。

藤田個人的に思うのは、水着がハイレグである、ということ。
鈴木保奈美あたりの時代なんでしょうか。ダサい。
これまた時代(当時)を表現して、後(いま)見ると「大ボケツ」だね。


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