to english

SAI GALLERY, Oct. - Nov. 2002

中ザワヒデキ展
タイトル和名:「集合」
タイトル英名:"Set"
会期:2002.10.21月-2002.11.9土(12:00-19:00 日祝休 土曜は17:00まで)
会場:サイギャラリー 大阪市中央区北浜2-1-16永和ビル6F T06-6222-6881 F06-6222-6882 saiart@lime.ocn.ne.jp
オープニングパーティー: 10月21日(月) 6:00pm〜
イヴェント:談話室 10月22日(火) 7:00pm〜 800円 テーマ…美術史と方法(著書「西洋画人列伝」ならびに新作「集合」について)

「感覚でなく論理を!」と言って、この時世には珍しくスーパー・ハードコアな「方法主義」を提唱している中ザワヒデキは、絵の具やCGのドットの代わりに文字や硬貨といった記号を画素として並べる「方法絵画」を数年前から展開している。今年3月に京都芸術センターで行われたプログラム・シード展で、広大な畳の上に敷き詰められた巨大な硬貨の作品を見た人も関西では多いかもしれない。今回発表される新シリーズ「集合」は、それとは対照的に最小限で禁欲的な作品群だが、本質性と革新性においては変わらない。中ザワは、数学では「元」を集めたものが「集合」だが、美術では「画素」を集めたものが「絵画」であることに気づいたのだという。ならばズバリ「集合」を絵画の本質存在として提示しようという目論見だ。たとえば、広辞苑からある一定の規則によって抽出された語彙を「元」(=画素)とする「集合」(=絵画)等が、通常の紙にプリントアウトされて展覧される。

*談話室 テーマ…美術史と方法(著書「西洋画人列伝」ならびに新作「集合」について)
昨年の彼の著書「西洋画人列伝」(NTT出版)から、「方法主義宣言」を経て新作の「集合」まで、参加者の質問等も交えて語り合いがなされる。(800円)

*ほぼ会期を同じくして名古屋のギャラリーセラーでも彼の個展「回路」が開催される(2002.10.11金-2002.11.2土 GALLERY CELLAR T052-222-1007)。

- DM使用作品:
日本語187語から成る集合第五番 (2002)
「ああ」「危機」「九九」「母」等、同じ発音を二度繰り返す語彙を広辞苑から五十音順にすべて抽出して作成した集合。意味によって選ばれた言葉ではないにも拘わらず、続けて読むと日本語のある断面が透けて見える心地がする。この感覚は、文章を読むよりは絵画を見る感覚に近いはずだと、作者は考えている。

- 参考(旧作):
149101枚の硬貨から成る353100円(金額第二三番) (2002 撮影:福永一夫)
一円玉や五円玉、十円玉などが一定の規則によって、広大な畳の上に敷きつめてある。使用した硬貨の枚数と金額はタイトルどおりだ。こうしてみると確かに、お金というよりは床置きの絵画のようである。今年3月、京都芸術センターでの展示。

- 作家略歴

戻る